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高血圧

【高血圧】

高血圧症

人の体では心臓がポンプの役割をしており、血液を体中の動脈を通じて送り出しています。この血液の流れが動脈壁に与える圧力を血圧と呼びます。血圧が一定の基準値以上に長期間高い場合、高血圧症と診断されることがあります。日本の高血圧患者は、全体として約4,300万人(33%)いると推定されており、日本人のおよそ3人に1人が高血圧という状況です。 実際に積極的に治療を行わない人も多いのが現状です。
具体的な診断基準として、医療機関での血圧計測において最高血圧が140 mmHg、最低血圧が90 mmHgを超えるとき、かつそれが継続する場合に高血圧とされます。ただし、一回の測定だけではなく、一貫した結果が得られた時に診断されます。

症状

「サイレントキラー」とも呼ばれ症状もなく、合併症が進行します。高血圧の自覚症状は比較的少ないですが、中には頭痛や疲れやすさを感じる方もいます。高血圧の状態が続くと、血管への過度なストレスが動脈硬化などを引き起こし、最終的には心筋梗塞や脳卒中、腎疾患などの重大な健康問題を招く可能性があります。
高血圧の原因はさまざまですが、特定できない一次性高血圧と、他の疾患や薬剤の影響による二次性高血圧に大別されます。日本では多くの高血圧患者が一次性高血圧であり、生活習慣の乱れが影響していると考えられています。
治療法としては、まずは生活習慣の改善が基本です。塩分の摂取を控えることが重要であり、カリウムを豊富に含む食品を摂取することが推奨されます。また、適度な体重の維持や定期的な運動も血圧の管理に役立ちます。しかし、運動は過度にならないよう注意が必要です。それでも血圧が高い状態が続く場合は、医師の指示のもとで薬物療法を行うこともあります。

二次性高血圧

原因のある高血圧に関しては二次性高血圧と呼ばれています。二次性高血圧は全高血圧患者の約5%から10%を占め、特定可能な原因によって引き起こされる高血圧です。このタイプの高血圧は、しばしば潜在的な健康問題が解決されれば改善または治癒する可能性があります。

原因

二次性高血圧の原因は多岐にわたりますが、主なものには以下のような状態があります

  1. 腎疾患:腎臓の病気や腎動脈の狭窄など、腎機能の障害が高血圧を引き起こすことがあります。
  2. 内分泌障害:甲状腺機能亢進症やアルドステロン症や副腎皮質ホルモンの過剰産生など、ホルモン系統の異常も高血圧の一因となることがあります。
  3. 薬剤誘発性:一部の薬剤、特に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、コルチコステロイド、経口避妊薬が高血圧を引き起こすことがあります。
  4. 睡眠時無呼吸症候群:この状態は夜間の断続的な呼吸停止を引き起こし、結果として日中の血圧が上昇することがあります。

診断&治療

二次性高血圧の診断には、詳細な医歴の取得、身体検査、血液検査、尿検査、腎機能検査、ホルモン検査などがあります。しかし確定診断となると大きな病院、総合病院で負荷試験や画像検査をすることが必要です。治療は、高血圧の根本的な原因に焦点を当て、例えば、腎動脈狭窄が原因の場合は、手術やカテーテルによる介入が行われることがあります。内分泌障害が原因の場合は、適切なホルモン治療が推奨されます。また前提条件のライフスタイルの変更、食事療法、適度な運動も重要です。

 

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